2020.12.8
スキル・知識は、競争のためでも独占のためでもない(2020新卒バトン Vol.150)
メンバーズクリエイターズブログでは、2020年新卒の学びのアウトプットとして寄稿企画を行っています!2020年4月に入社した社員による新しく学んだことを「バトン形式」で繋ぎ、執筆していきます。
今回は野川梨智(のがわりち)が担当します。
自己紹介:学生時代取り組んだこと
私は多摩美術大学の情報デザイン学科というところで映像やWeb、プロダクトデザインやグラフィックデザインなどさまざまなデザインを広く浅く学びました。
学生時代は課題制作やサークル活動やアルバイトに追われる日々でした。特に2年時にはサークルの幹部を務めていた上にアルバイトを掛け持ちしていたこともあり、毎日倒れそうなくらい忙しかったです。忙しさのせいか、自分の要領の悪さのせいか、モチベーションの低さのせいか分かりませんが、課題制作は終わらせることで手一杯で、あまりいい作品は作ってきませんでした。今思えば後悔しかありません。
学生時代の唯一のまともな制作と言えば、卒業制作ぐらいです。卒業制作では、リフレーミング(ネガティブな考え方を今まで気がつかなかった新しい見方でポジティブに解釈すること)を学ぶためのワークショップデザインと、ワークショップで使用するカードやワークシートなどのツールを制作しました。(「多視点ネガポジ」とYouTubeで検索すると概要をまとめた動画がヒットするので見てみてください!)ワークショップを開催できるということは、「野川さんのワークショップに興味があります」と言ってくださる参加者が少なからず居るわけですから、それが適度なプレッシャーとモチベーション維持に繋がり、良いものづくりができたのだと思います。
この卒業制作をきっかけに、制作物を誰に届けるのか、何のために届けるのか、という目的はモチベーションと比例していることに気付くことができました。
新しく学んだこと
「持っているスキルの正しい使い方」について学びました。
現在はソフトウェア開発などをしているクライアントの下、デザインコーダーとして常駐しています。常駐先にデザイナーが私一人のため、ありがたいことにクライアントの多くの社員の方々が私のスキルを求めてくれています。学生の頃は、同じ美大生の作品と自分の作品とのクオリティの差を比べて無駄に落ち込んだりしていましたが、制作において大事なのは、上位で競うことではなく、必要としてくれるところにハマることだと思うようになりました。社会人になると、デザインは思っている以上に様々な分野で必要とされているんだということが身に染みます。こんな私でも必要としてくれるところは自分が思っている以上にたくさんあります。スキルや知識は競争のためではなく、お客様との対話や貢献のためにあるものだと思います。
これからどんなことをしていきたいか
教えられる立場から、教える立場にシフトチェンジしていきたいです。
私は日々スピード感を持って制作をしています。常駐後はそのスピード感も増し、毎日スケジュールや時計と競争をしているような感覚です。毎日このスピード感だったら、ものすごいスピードでスキルアップできるんじゃないか、とワクワクしています。そして、ある程度学んだら教えられる立場から教える立場になれるのではないかな、と考えています。今後入社してくる後輩や、デザイン知識を求めるクライアント先の社員の方々などに制作のコツや流れを上手く教えられるようになりたいです。教えることによって自身の中で情報の再認知ができ、プレゼン力も上がります。さらに、相手は満足して私に感謝もしてくれます。スキルは独占するだけではなく、たまに周りに共有してみると、何かしらの良いことが自分にも返ってきます。誰かに与えられるほどの学びを蓄積するために、今はたくさん学びを吸収したいと思います。
次は研修チームが何度か同じだった今井さん(vol.153)にバトンを回します。よろしくお願いします!
この記事を書いた人
野川 梨智
趣味は映画鑑賞と舞台観劇をちょっと。あとは最近は自炊を始めて、料理している時は気持ちが落ち着くので好きです。