2023.9.25
ソーラーシェアリング体験会を実施しました
こんにちは、メンバーズCMCラボの瀧澤です!
私たちCMCラボでは2022年11月6日(土)にメンバーズ社員向けのソーラーシェアリング体験会を開催しました!
この記事では気候変動問題の解決を目標に掲げているメンバーズが、達成に向けどのような活動を行っているのか、ソーラーシェアリングとは何かを知っていただくとともに、エネルギー転換の重要性について知っていただきたく、今回のイベントの学びを共有します。
その前に、CMCラボ(※1)について簡単に紹介いたします!
CMCラボの正式名は「Change Makers Community Lab」といい、気候変動に関する基礎力・思考力・実践力を養い、社内外にアウトプットを行うことでメンバーズの脱炭素・CSV(※2)をリードすることを目指して活動しています。
様々な取り組みを行っているのでこれからぜひご期待ください!
デジタルマーケティング支援の会社が設立した発電所とは?
メンバーズでは2020年に子会社として株式会社メンバーズエナジー(以下、メンバーズエナジー)を設立し、非FIT太陽光発電所(メンバーズソーラー発電所)による発電事業を行っています。
デジタルマーケティング支援の会社が発電事業をしているのはかなり珍しいと思われるのではないでしょうか。
メンバーズは、持続可能な脱炭素社会の実現のために、脱炭素化をテーマにしたマーケティング活動の実践に取り組んでいます。
そのため、メンバーズの事業活動において使用する電力量と同等の量を、自社の再生可能エネルギー発電所で生産することを目指して再生可能エネルギー発電の事業を始めました。
また、メンバーズはJ-クレジット制度(※3)の活用を通じて2020年度に使用電力を100%再生可能エネルギーにすることを達成しています。
▼株式会社メンバーズエナジーについてはこちら
https://www.members.co.jp/company/news/2021/0610.html
脱炭素には欠かせない再生可能エネルギー
現在、世界では異常気象による大規模災害が発生しています。
日本はCO2排出量が世界で5番目に多く、日本のCO2の約93%が発電や製造業などの「エネルギー」が原因といわれています(※4)。そのような中、エネルギー不足や高騰化が進み、再生可能エネルギーの割合やエネルギー自給率の向上の必要性を肌で感じられる状況だと思います。
個人が排出するCO2削減の方法としても、風力や太陽光などの再生可能エネルギーをもとにした電力への切り替え、自宅の屋根にソーラーパネルを設置するなどといったことが最も効果的です。
このように気候変動対策をするうえで、エネルギーの転換は重要なものとなっています。
しかし、メンバーズ社員でも気候変動の問題やエネルギー転換の重要性、メンバーズエナジーの取り組みについて詳しく知らない人が多いのではないかと考えました。
そこで、今回は実際に千葉県睦沢町に設置されているメンバーズソーラー発電所を訪れ、ソーラーシェアリングを体験してきました!
ソーラー発電所の見学やいも掘り体験のほか、ワークショップなども行い、メンバーズエナジーの取り組みやソーラーシェアリングの実態を学び、気候変動とエネルギーの問題について考えてきました。
“むつざわ”でフィールドワーク
ここからは当日参加した播磨が当日のレポートと参加者目線での学びをお伝えします。
私はこのイベントに参加するまでメンバーズエナジーの取り組みを知りませんでしたし、実際に見るまでは発電所が実在すること自体半信半疑でした。当日は発電所見学とさつまいも収穫といった非日常体験ができ、とても楽しめました!
発電所見学・いも掘り体験
メンバーズエナジーでは、ソーラーシェアリングという方法で太陽光発電と農業を両立させています。イメージが湧きにくいかとは思います(実際私もそうでした)が、畑にソーラーパネルが設置されていて、その下で作物が栽培されています。現在メンバーズソーラー発電所の畑では、さつまいもが育てられています。
実際に見にいった畑がこちらです。
まず、ソーラーシェアリングの担当者よりお話をいただきました。
メンバーズエナジーが生み出している電力は約20〜30世帯分だというお話から、制御しているシステムやソーラーパネルの寿命などについて教えていただきました。
さらに、現在、高齢化や就農人口の減少などにより使われなくなった畑、「耕作放棄地」が増加しているということも学びました。そこにソーラーパネルを設置すれば、節税ができ、かつ使われていない土地を有効的に活用することができるのです。
新規に土地を作ろうとすると、山や森を切り崩すこともあることからも、ソーラーシェアリングという手法は、とてもCSVに根ざした取り組みだと感じました。
説明をいただいた後、ソーラーパネルの下で育てられているさつまいもの収穫を行いました! ソーラーシェアリングではソーラーパネルの設置具合によって日光の量を調節し、パネルの下でもさつまいもが育つように設計されています。
日光量は確保出来ていますが、耕作放棄地は長年使われていないため、土はまだ状態が整っていません。そのため、採れたさつまいもは大きさがまちまちでした。メンバーズエナジーの畑では、土を蘇らせるために緑肥(※5)を行い、2〜3年かけて土を肥やしているそうです。年々、土の状態が良くなっているそうなので、今後の収穫が楽しみです!
ソーラーシェアリングの講義とワークショップ
いも掘りの後で行われた講義では気候変動や再生可能エネルギーについて学び、ワークショップとして参加者同士でディスカッションも行いました。
個人で二酸化炭素の排出を減らすには、LEDにする・衣類を長く着る・食品ロスを減らすなどがありますが、講義を受けて、電気を再生可能エネルギーに転換することも大きなアクションになるのだと感じました。 家庭で排出される二酸化炭素の5割(※6)近くが、電気の利用によるものだそうです。 その電気を再生可能エネルギーにすれば、個人でもかなりの量の二酸化炭素を削減できると分かりました。
メンバーズエナジーの取り組みについての講義では、自社が積極的に環境問題にコミットしている例として学びになりました。CSVという、ビジネスによって社会課題を解決していくことは簡単な取り組みではないものの、実現が不可能ではないことを改めて実感しました。
メンバーズエナジーのソーラーパネル設置は3,000万円でできたということだったので、もしかすると他の企業も真似することで、100%再生可能エネルギーの達成ができるのではないかと思います。
イベントに参加して
イベントの参加によって、多くの学びがありました。いも掘りやワークショップを通じて、部署や年次の違う社員と交流を深められたことが楽しかっただけでなく、CSVについて語り合うことができて刺激にもなりました。 引き続き個人でできることはもちろん、CSVについては実現に向けてまい進していきたいと思います。 この記事を通じて参加されていない社員にも「ソーラーシェアリング」や「再生可能エネルギー」について知ってもらい、何かの活動につなげてもらえると嬉しいです。
世界を変えるには
今回、実際にソーラーシェアリングの現場を見に行くことで、どれくらいの広さでどのくらいのエネルギーが発電されているのか、当日の天気での発電量はどの程度か、農作放棄地だった土の状態など現地だからこそ体感できることが多くありました。
また、ワークショップを通して再生エネルギーの普及の障壁や自分が行動できることなどについてディスカッションを行った際には、 「参加する前は、自分が気候変動などの社会課題に対して、できる小さなアクションをしていこうというマインドだったが、参加して、やはりビジネスで変えていくことへのアクションをしていきたいと心に火が付きました。」 「コンポストなどのできることから始めてみたいです。」 「社会課題解決には自分ごと化が大切だと感じました。」
という声を参加者からもらうことができました。 今回のイベントを通じて気候変動やエネルギー転換の重要性への理解が深まり、アクションへの第一歩になったのではないかと感じています。
気候変動が問題視される中、このような大きな問題を解決することができるのか、自分には何ができるのか、など問題の深刻さを理解しつつ、自分の無力さを感じる人も多いのではないかと思います。
私たちは、まずは知ること、そして伝えることが必要であり、できることだと考えています。
今回のようなオフラインのイベントで自ら体験して自分ごととして捉えることで、自然と誰かにこの気づきを伝えたい!と思うのではないでしょうか。 伝える・広げるというアクションが、人々の認識の変化や今後の世界の気候変動問題解決につながるのだと思います。
オンラインのイベントで効率良く、すき間時間で学びを得ることも大切ですが、やはりオフラインでのイベント実施の意味は大きいと考えています。 CMCラボとしても他団体とのコラボなどを検討しながら、楽しくより深い学びを得る機会を今後も作っていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
注釈
※1 メンバーズのラボ活動:メンバーズが専門スキル育成と社員の交流を促進するため、社員主体で立ち上げ・運営を行い組織横断的に構成される機関。各種イベントの開催・新メディアの立ち上げ・ナレッジシェアなどを行っている。 https://recruit.members.co.jp/workstyle
※2 CSV:社会課題をビジネスで解決していくという考え方。詳しくは以下参照。 https://www.wantedly.com/companies/members/post_articles/247254#_=_
※3 J-クレジット制度:省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによる、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。 メンバーズはオフィスビルにテナントとして入居しており、メンバーズエナジーが非FIT太陽光発電所で発電した電気を直接使用することはできないため、再生可能エネルギー発電由来のJ-クレジットを活用。
※4 参考資料 JCCA「 データで見る温室効果ガス排出量(世界)」 https://www.jccca.org/global-warming/knowleadge04 環境省「温室効果ガス排出量について」 https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg-mrv/emissions/youin_2_4_2016.pdf
※5 緑肥:肥料の一種として植物を利用すること。イネ科やマメ科の植物が使われる事が多い。
※6 参考資料 JCCA「 家庭からの二酸化炭素排出量(2021年度)」 https://www.jccca.org/download/65499
この記事を書いた人
瀧澤 玲子
22新卒 / セールス&マーケティング本部ソリューションセールスG営業として日々勉強中です!CMCラボにも所属しています!あだ名はタッキーです。
播磨 誌織
22新卒 / 大手ECサイトを持つクライアント先に常駐ディレクターとして奮闘の日々です!1S1A委員会に所属しています!CSVの担い手として一人前になるのが目標です。