2023.1.27
googleスプレッドシートのかゆい所に手が届く関数2選!
はじめに
皆さんは日ごろGoogleスプレッドシートを使っていますか?更新性の高さや情報整理のしやすさから業務やもしくは日々の家計簿付けに…など色々なシーンで活用されているのではないでしょうか。今回はスプレッドシート初心者におすすめの毎日使うわけではないけれど、痒いところに手が届くような、生産性アップ間違いなしの関数を2つ紹介します。
目次
他のスプレッドシートのデータを取り込みたいときに使用する、IMPORTRANGE関数
IMPORTRANGE関数は、他のスプレッドシートから指定した範囲のデータを取り込むことができる関数です(スプレッドシート限定の関数です)。
例えば「ピンポイントで特定のシートの情報だけ連携したい、でも別々にBookをつくって二重管理はしたくない。」というお悩みが解決できます。たまにそういった悩みありますよね。
※ただし挿入元のスプレッドシートで条件付き書式や、色付けなどの装飾をしている場合、IMPORTRANGE関数はあくまで「データを取り込む」だけのため、装飾の引継ぎはされません。装飾は引用先で設定するようにしてください。
IMPORTRANGE関数の使い方
<関数構文>
=IMPORTRANGE("挿入元スプレッドシートキー","シート名!範囲の文字列")
スプレッドシートキーとは、スプレッドシートのURLの「d/」より後の文字列の事を指します。
範囲の文字列とは、取り込みたい範囲を指定する文字列を指します。指定は範囲ではなく単一セルを参照することも可能です。
<使用例>
=IMPORTRANGE("12NceIT57ktwQ4MNDddcw82qeszVHjWkhBHZCbpa1dk0/edit#gid=0","挿入元スプレッドシート!A1:D16")
IMPORTRANGE関数の作業手順
ここからは実際にどのように作業をしていくかを紹介します。
①挿入元のスプレッドシートと、挿入先のスプレッドシート(=データを取り込みたいシート)を用意する。
②挿入先のスプレッドシートに、IMPORTRANGE関数を設定する。
③アクセスの許可をクリックする。
アクセスの許可が必要になるため「アクセスの許可」をクリックします。
※仮に挿入先・挿入元のスプレッドシートが異なる環境下にあり、どちらかのセキュリティ上外部に連携ができない仕様となっている場合は、データが取り込めないので注意してください。
データが読み込まれていれば完了です。
※挿入元のスプレッドシートで条件付き書式や、色付けなどの装飾をしている場合、IMPORTRANGE関数はあくまで「データを取り込む」だけなので、装飾の引継ぎはされません。装飾は引用先で設定するようにしてください。
関数で重たくなる事象を避ける、ARRAYFORMULA関数
ARRAYFORMULA関数は、始点のセルに関数を指定するだけで、関数や数式を指定した範囲に一気に適応させる関数です(スプレッドシート限定の関数です)。
例えば「コピペ漏れで関数が入っていなかった…数式をたくさん使って重い…」なんていうプチストレスを解消します。
ARRAYFORMULA関数は数式を始点のセルだけ読み込むので重くもならない&コピペの漏れもよほどでなければ発生しなくなります。
ARRAYFORMULA関数の使い方
<関数構文>
=ARRAYFORMULA("配列数式")
配列数式の意味は「配列(複数のセル)を対象に、1つの数式を使って、処理をする」という意味だと解釈してください。
<使用例>
=ARRAYFORMULA(D2:D*E2:E)
配列数式の意味は「配列(複数のセル)を対象に、1つの数式を使って、処理をする」という意味だと解釈してください。
ARRAYFORMULA関数の作業手順
ここからは実際にどのように作業をしていくかを紹介します。
例として日ごとの商品の合計売上を計算してみます。
①必要なエリアに関数を入力する。
今回は個数(D2:D)と単価(E2:E)を掛け算するように組んでみます。
②始点セルにのみ関数を入力して、下部のセルに反映されていれば完了です。
ARRAYFORMULA関数の注意事項
・適応範囲に文字をいれないこと
ARRAYFORMULA関数の適応範囲内に文字などが入っていると、始点から関数がエラーになります。
・ARRAYFORMULA関数が適応できない関数がある
よく使う関数だと「Index」「Match」「Sumifs」「Countifs」「Ifs関数」などです。記述の方法を工夫すれば代用することなども可能ですが、事例として無限にでてきてしまうので、今回は割愛します。
さいごに
今回は2つの関数を紹介しましたが、スプレッドシートには多くの生産性アップ間違い無し!な関数や機能がたくさん存在します。
何かを改善したくて「こんなことできるかなあ」と考えることの7割くらいは、大体他人も同じことを思っていると思いますし、調べれば解決できることで溢れていると常々感じています。
「生産性向上」というとすごく関数がこれでもかと使われた便利なスプレッドシートを開発することや、大きく何かを改革しなくてはいけないような気がしてきますが、日々の小さなめんどくさいこと・悩みごとを即刻潰していくことが、塵も積もれば山となるというように少しずつ確実に生産性向上につながると思いますので、是非スプレッドシートも含め自分にあった方法でチリツモしていきましょう。
この記事を書いた人
山下七海
2017年度入社。EMCカンパニー所属。ゲームと魚卵と布団が好きです。最近回転寿司から数の子がなくなって本当に悲しい気持ちです。