アイディア整理・提案資料作成にも役立つフレームワーク3つ

はじめに

突然ですが、今までこんな経験はありませんか?
「課題が山積みだけれど、何をどうやって解決したらいいのかわからない・・・」
「社内でアイディア出ししてみたけれど、その先は何をすればいいのかわからない・・・」
「提案資料を書いているけれど、どの優先順位でどうやってクライアントに説明すべきかわからない・・・」
Webディレクターとしてクライアントへ提案する機会が多く、フレームワークについて学んでいたことから、少しでも参考になればと思い、今回アイディア整理のためのフレームワークについてご紹介いたします。

フレームワークとは(役割、注意点)

すべての問題や解決策をイチから思考するのは時間も労力もかかります。また、チームで議論する場合は議論が脱線してしまう、本質を捉えた議論ができないなどの状況も発生しがちです。

そんな中、役立つのがフレームワークです。フレームワークとは物事を考える上での枠組みを表したもので、「こう考えれば答えが出しやすい」と補助的な役割を果たすものです。
あてはめることで、網羅的に次のステップを検討できるように作られていますので、個人や集団の思考が加速され、スピーディーな問題解決や意思決定をすることができます。
つまり、フレームワークを身につけることで、組織の生産性や創造性が高まり、より深い課題解決と提案が可能となります。

アイディア整理のためのフレームワーク集

他のフレームワークに比べて「アイディア整理のためのフレームワーク」はあまり知られていないものも多いですが、「頭の中が整理できず、何からまとめればいいのかわからない!」といった時に非常に便利です。

ペイオフマトリクス

ペイオフマトリクスは数あるアイディアから効率的なアイディアを絞り込む際に威力を発揮します。実効性(効果が大きい⇔小さい)と実現性(簡単にできる⇔難しい)を軸にして、アイディアをグラフ上にマッピングしていきます。必ずしもこの2軸にしなければならないというわけではなく、アウトプットとインプットとの関係になっていれば、シチュエーションに合わせて変更可能です。

ペイオフマトリクス イメージ
ペイオフマトリクス イメージ

上記のペイオフマトリクスは、アイディアの評価基準が2つに絞り込めるときに使うフレームワークで、基準が3つ以上存在する場合には、次に紹介する意思決定マトリクスやレーダーチャートを使います。

意思決定マトリクス

意思決定マトリクスは、選択肢や評価基準が複数あるときに、どの選択肢が最善かを判断するのに効果的なフレームワークです。縦軸に選択肢、横軸に評価基準を並べた表を作ります。その後、◎〇△✕などの記号によって各アイディアを評価するか、評価基準の重要度合いに応じて「重み」を係数にして足し合わせて総合点で評価することができます。
意思決定マトリクスを使う際に注意しなければならないのは、評価基準の設定と重みの置き方です。特に後者の「重み」は非常に重要で、結果に大きな影響をもたらしてしまうため、慎重に設定しましょう。

また、ペイオフマトリクスや意思決定マトリクスを使用する際には、「アイディアを出す作業と、優先順位を付ける作業を同時に実施しないこと」を念頭に置き作業した方が良いとされています。同時に実施すると、効果が大きくて簡単にできる方法を考えようとしてしまい、アイディアが広がらなくなってしまうからです(そもそも、それができるのであればわざわざマトリクス化する必要はありません)。

1つひとつの解決策は、なるべく具体的に表現し書き出すことが重要です。曖昧な表現だと、どこに位置づけたらよいか悩んでしまうからです。


意思決定マトリクス イメージ

レーダーチャート

意思決定マトリクスにおいて、いつも総合点だけで判断して良いとは限りません。シチュエーションによっては全体のバランスが重要である場合もあります。そんなときに使用するのがレーダーチャートです。レーダーチャートは意思決定マトリクスで作成した表をもとに、グラフ化することで作成が可能です。
意思決定マトリクスにて総合点で測る場合は「優等生的なアイディア」を選びたい時、レーダーチャートで測る場合は「全体のバランスが良いアイディア」や逆に「エッジの効いたアイディア」が望ましい場合に使用するのがおすすめです。


レーダーチャート イメージ

最後に

フレームワークはただ使えばいいというものではなく、判断の一端を担うものです。提案書に説得力を持たせるために上手く活用しましょう。
加えて、他にもシチュエーション別にフレームワークをまとめてみましたので、興味のあるフレームワークについて実際に調べて活用してみてください。

・市場理解/自社理解のためのフレームワーク
PEST分析、3C分析、4C分析、4P分析、STP分析/SWOT分析、バリューポートフォリオ、バリューチェーンモデル、5forces分析、ビジネスモデルキャンバス

・顧客理解/分析のためのフレームワーク
AIDMA、SIPS、DECAX、RFM分析、マーケティングファネル

・目標設定/改善のためのフレームワーク
KGI/KPI/KDI、PDCA、KPT

・伝え方整理
FABE、PREP

この記事を書いた人

荻生 佳奈

荻生 佳奈

2017年にメンバーズに新卒入社。分析から運用などを担当するWebディレクター

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