2022.3.14
広告系担当必見!クッキーレス時代を乗り越えよう!
こんにちは。EMCカンパニーの大漉です。
早速ですが、みなさん「クッキーレス時代」というワードを聞いたことがありますか?
業務の中でこのワードを知る機会があり、今後、広告を含むデジタルの仕事に関わる上で必要な知識だと思ったのでみなさんにご紹介しようと思います。
そもそも「クッキー」とは?
「クッキー」の意味から見ていきます。調べると、
Cookieとはサイトを訪問したユーザーのデータを一時的に記録しておくための仕組み、またはそのデータのことです。
引用元:PINTO! by PLAN-B、「Cookie(クッキー)とは?仕組みや使い方をわかりやすく解説!(2022年3月8日)
と書いてあります。
例えば、ネットショッピング。
ネットで買い物をするときにこれ欲しいなと思ったものをまずカートに入れますよね。一旦その画面を離れてログアウトしたとします。
しばらく経ってまたログインしたとき、カートの中には前に入れた商品が残っています。
そして、その時見ていたものと似た商品が、全く関係ない別のページで広告として出てきたことはありませんか?
これが「クッキーの仕組み」を利用したものです。
私たちの日常を快適にするためにクッキーがたくさん使われています。
そんな「クッキー」が今「クッキーレス時代」を迎えたことで注目を浴びています。
なぜ「クッキーレス時代」が話題になっているのか
「クッキーレス時代」が話題になっている理由は、2022年4月に施行される「個人情報保護法」の改正にあります。
企業間におけるデータの提供について見直しがされています。提供元企業では個人情報に該当しないデータであっても、提供先企業で個人情報となり得ると想定される場合、データの提供について個人の同意を得ることが義務付けられるようになります。
この改正の対象となるものが「クッキー(※1)」の取り扱いです。
※1 クッキーにはファーストパーティークッキーとサードパーティークッキーがあり、今回の規制の対象はサードパーティークッキーになります。
それぞれの違いは発行元です。
・ファーストパーティークッキー:サイトの運営者が発行
・サードパーティークッキー:サイト運営者以外が発行
最近サイトを閲覧するときにページ上部や下部に「『cookieを受け入れる』をクリックするとサイトナビゲーションを強化し、サイトの使用状況を分析し、弊社のマーケティング活動を〜〜〜(略)。同意したことになります。」などのポップアップが出てくることがありませんか?
それがこれです。
クッキーそのものは個人情報ではないのですが、クッキーによって得られるデータが個人を特定することが可能になるため、さまざまな規制がかかってくるということになります。
Web広告を活用している企業はクッキー規制によりユーザーの属性や興味・嗜好のデータをもとに広告配信できなくなるため影響が大きいと考えられます。
先ほどはユーザー側の視点で書いた、「その時見ていた似た商品が別の全く関係ないページで広告が出てきた」という例の場合、今後企業側ではサイトを跨いだ広告の表示ができなくなり、追跡ができなくなってしまうのです。
では、どうしたらいいのでしょうか。
今後のクッキーレス時代を乗り越えるためには?
現在多くの企業がこのクッキーレス時代を乗り越えるためにさまざまな対策を立てています。ひとつ、他社の例をご紹介します。
ドラッグストアチェーンの広告配信
ツルハホールディングスが広告技術開発ベンチャーと協力をして、「ツルハADプラットフォーム」を開発しました。顧客行動をデータ化してID-POS(※2)データなどを組み合わせることによって構築しています。こちらはIDを軸としてデータ分析や広告配信を行うことができます。
サードパーティークッキーの規制が強くなった今、サイトを横断してデータを取得することは難しくなりました。そこで重要となるのが個社ごとにデータ基盤を築くことができるファーストパーティークッキーです。先ほども書いたようにファーストパーティークッキーは規制の対象になりません。FacebookやAmazonなどは原則会員IDでログインして利用するため強いデータ基盤ができています。
ツルハドラッグもそのようなデータ基盤を強化し、クッキー規制にとらわれない広告事業に参入しているのです。
※2 ID-POS:IDがついたPOSのことで「だれ」がその商品を購入したかを把握できます。
最後に
いかがでしたか。
ユーザー側としても企業側としても知っておく必要があるなと感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事を書いた人
大漉 奈緒
2019年新卒、EMCカンパニー所属のディレクターです。趣味は音楽・買い物・映画、ドラマ鑑賞・食・たまにゲームと運動です。今年の目標は富士山に登ることです。