2021.3.17
小学校で起業体験のサポート!ポスター&ホームページを作ってエコバッグの販売促進 参加社員インタビュー
こんにちは、HRエンゲージメント室の上野です。
先日、メンバーズキャリアカンパニーと特定非営利活動法人みんなのコードが共同で、杉並区の天沼小学校の生徒に向けてポスターとホームページの制作ワークショップを開催しました。
今回は、ワークショップの開催に至った経緯や当日の様子について、メンバーズキャリアカンパニーの植松理恵さん、大久保達哉さん、齋藤弥侑さんにお話を伺いました。
登場人物
聞き手:上野晴菜(ビジネスプラットフォームカンパニー)
話し手:植松理恵、大久保達哉、齋藤弥侑(メンバーズキャリアカンパニー)
今回どのような経緯でみんなのコードさまと共同で小学生向けにワークショップを行うことになったのでしょうか?
植松:メンバーズではVISION2030(※1)実現の取り組みとして1 Share + 1 Actionプロジェクト(以下、1S1A)(※2)を推進しています。その一環として、今年度よりみんなのコードさまと共同で教育機関でのワークショップの開催をしています。
今回は第2弾として、杉並区天沼小でワークショップを行いました。
天沼小学校の5年生は毎年、起業体験を行っているそうです。今年は児童に社長、副社長、開発部、宣伝部などの役割を与えて、近隣の商店街で商品を販売するという取り組みです。そして、宣伝部のポスターとホームページの作成の指導をメンバーズキャリアカンパニーのクリエイターにお願いできないかと相談があり、今回のワークショップに繋がりました。
ワークショップではポスター班とホームページ班に分かれ、11月中旬からメンバーズキャリア内で準備を進め、12月23日、1月27日、2月1日の計3日間、天沼小に訪問させていただき、現地で児童たちのサポートを行ってきました。
※1 VISION2030
※2 1S1A
メンバーズ全社員が年に最低一回、社外へのナレッジシェア(Share)ないしはソーシャルクリエイター(※3)育成につながるアクション(Action)をしていくプロジェクト。
※3 ソーシャルクリエイター
デザイン思考を持ち、ビジネスの推進や制度設計、アウトプットを通じて社会課題の解決を図ろうとするクリエイター(職人)志向性の高い人材のこと。
ワークショップに向けてどのように設計されましたか?
齋藤:今回のホームページ班でのワークショップの目標は「エコバッグを宣伝するためのホームページ作成」でした。その上でチーム内やみんなのコードご担当者、天沼小の先生方と協議を重ねた結果、全3回のワークショップは、
1日目|インタビュー(ヒアリング)をする、ホームページの構成を決める、デザインを考える
2日目|写真の撮り方、画像加工の方法、ホームページの制作を進める
3日目|ホームページ最終調整、発表、投票/開票
という内容に決定しました。その中で、「クライアントワーク」であることを伝えたり、「コンペ形式」で行ったりすることで、チームで協力し制作意欲を高めてもらえるようなワークショップの構成にしました。
大久保:ポスター班では、
1日目|ポスターやデザインに関する座学と下書き作成
2日目|制作ツール(PowerPoint)の使い方とデータ作成
3日目|データ作成の続き、発表
の流れで進めることになりました。
1日目は、まずはじめにデザインに関する座学を行いました。
街中に貼られているポスターはどんなものがあるのか、色はどんな印象を与えるかといった身近なモノの話から興味を持ってもらい、そこから徐々に、どうすれば知らせたい情報をうまく伝えることができるのかという本題部分に関心を向けてもらうことで、児童一人ひとりが考えながら楽しくモノづくりできるようにワークショップを進めていきました。
また、なるべく児童たちにも分かりやすい表現で伝えようと思い「ポスターのレイアウトはお弁当箱のごはん(主食)とおかず(副菜1、2)で考えよう」「『ウォーリーをさがせ!』で探すのに時間がかかるのは情報量を多くしているからで、ポスターは情報を極力削って見やすくして、短い時間で伝えよう」など、伝え方を工夫したりもしました。
座学のあとはデザインする前の下書きを作成しました。メインカラーはどうするか、ポスターのレイアウトはどうするか、商品写真や情報はどこにどう配置させるかなど、準備した下書きシートに書き出してもらいました。
2日目と3日目は主にデータ作成です。
あらかじめ準備した背景素材や挿絵、地図なども使いながら下書きに沿ってデザインデータを作成しました。3日目の最後に作ったポスターの発表をしてもらい、その場でデザインレビューを実施しました。
実際のワークショップの様子はいかがでしたか?
齋藤:初回のワークショップでは、どの程度の知識があるか、またツールを使いこなせるかという点に不安がありました。しかし、ホームページやデザインの知識が十分にあり、ツールもすんなりと使いこなしていたので嬉しい驚きでした。インタビューやコンテンツの案出しをする際には、時間がオーバーするくらいにたくさんの質問やコンテンツが出てきてとても良いワークショップになったと思います。
大久保:座学の時も作業の時も児童たちは真剣に話を聞いてくれました。「これ、みんな知ってる?」のように、誰かを特定せずに投げかけた質問でもちゃんとリアクションしてくれるので、先生になって本当に授業をやっているような感覚でした。児童が質問したくなるような項目もおり混ぜ、どんどんコミュニケーションを取って早く打ち解けることを目標にしたのが1日目のワークショップでした。
そして、回を追うごとに質問をたくさんしてくる子が出てきたり、理解の早い子が他の児童に教えている姿も見られたりするなど、一人ひとりの個性がだんだん見えてくるのが面白くて微笑ましかったです。
2日目はデータ作成の工程に入り、タブレット端末とPowerPointを使ってデザインデータの作成を進めていきました。 こちらの学校では3年生になると児童全員にタブレット端末が配布され、普段から授業でも使っているそうです。そのこともあってか児童たちは慣れた手つきでデータ作成を進め、初めて使うような機能も操作方法を教えればすぐに使いこなし、恐るべしデジタル世代といった感じでした。
最終日の3日目は、何人かの児童に自分がデザインしたポスターをプロジェクターで映しながら発表してもらいました。
なぜこのメインカラーにしたのか、見る人に対してどんなことを考えてデザインしたのか、工夫したポイントなど、どの児童もしっかり考えてポスター作りができていたのが分かる発表内容でした。
みんな元気があり、盛り上がりすぎてワークショップの時間が押してしまい、コントロールするのが大変な場面もありましたが、今の小学5年生はここまでできるのか!というのが全体を通しての印象でした。
今回のワークショップの感想を教えてください。
齋藤:ワークを進めながら、小学生の高いWebリテラシーと吸収力の速さに驚かされました。小学5年生でここまでできてしまうのかという衝撃と、私も負けないようにもっと勉強をしなくてはいけないと気が引き締まりました。この経験を活かしてこれからも頑張りたいと思います!
大久保:ポスターのデザインに関しては前職で紙媒体のデザインをしていたので、児童たちには伝えたいことや知っておいてほしいことなどが多く、分かりやすく説明していても内容が理解できずについてきてくれないのでは?という不安はありました。
教えることの難しさを感じながらも、丁寧に説明すればちゃんと伝わる、伝わった時にはリアクションもしてくれるのでコミュニケーションも取れるということが回を追うごとに分かってきて、こちらも楽しみながらワークショップを進めることができました。
植松:デジタルネイティブな小学生を目の当たりにして驚くことが多くありました!先生が教えずともGoogle翻訳を使いこなしていたり、OGPを設定していたり…。小学5年生が作ったとは思えない、とても完成度の高いホームページとポスターが完成し、弊社のクリエイターも負けていられないと少し焦りを覚えました。
上野:植松さん、大久保さん、齋藤さん、ありがとうございました!
また、天沼小学校の皆さま、今回はこのようなワークショップの機会をいただきありがとうございました!児童の皆さまと触れ合うことで多くの刺激を受け、新たな発見ができた機会だと思います。今回の体験での学びをもとに、今後も1S1A活動を推進してまいりたいと思います。
そして、次回!同じくみんなのコードさまと共同で板橋区立弥生小学校の6年生に対してScratchで「迷路ゲーム作り体験会」のワークショップを行いましたので、インタビュー記事を後日公開します。ぜひお楽しみに!
この記事を書いた人
上野 晴菜
2016年新卒入社。ビジネスプラットフォームカンパニー所属、採用広報を担当。テニス・キャンプ・ピアノが好き。
植松 理恵
2017年11月中途入社。メンバーズキャリアカンパニー所属。キャリアサポートグループグループ長。クリエイターの育成を担当しています。栄養士からWeb業界へ。お休みの日は写真を撮ったり、ゴルフをしたり。
大久保 達哉
2016年12月中途入社。メンバーズキャリアカンパニー所属。クリエイティブリーダー。前職は紙のデザインがメインだったが今はほぼWeb。F1が好きで毎年鈴鹿サーキットに行っている(去年は中止だった)。
齋藤 弥侑
2019年4月新卒入社。メンバーズキャリアカンパニー所属デザインコーダー。最近、フルハウスの全シーズン全話を見終えて達成感に溢れてます。